2020年もクラブメーカー各社からニューモデルが続々と発売されました。
このページでは、その中から、あのクラブにこだわる松山英樹が使いはじめ、
国内ツアーではなかなかクラブを換えない星野陸也が投入早々優勝した話題のスリクソンZⅩ5とZⅩ7を紹介します。
スリクソンの世界展開。
スリクソンはダンロップの世界展開ブランドに位置付けられております。
ですが、ドライバーの高反発規制への対応では安全値を取り過ぎました。
さらに兄弟ブランドのゼクシオとの差別化にこだわったため、プロでもやさしいクラブを使用するという流れに乗れずにいました。
その結果、外資系をはじめとしたライバル社とは飛距離で差がつき、国内ではゼクシオが看板ブランドとなるなど不遇な立場に置かれていました。
そんな状況を打破すべく2018年「ゼロ・スリクソン」と銘打ち、まったく新しい発想でクラブ作りに取り組みました。
カーボンクラウンを採用して低重心化と余剰重量の捻出による最適な重量配分に、ゼクシオの飛びの要素を盛り込むなどして誕生したのが直進性を重視したZ585と操作性を重視したZ785でした。
それから2年、国内外のプロによるヒューマンテストを繰り返して生まれたのが「スリクソンZⅩ5」と「スリクソンZⅩ7」です。
スリクソンZシリーズは、2012年に初代モデルが発売されました。2020年10月発売するモデルは5代目です。
そして、今回のシリーズ名は「Z」から「ZX」に変わりました。ZXの意味については、Zは(究極)のXは(飛び)です。
それではスリクソンZXシリーズのクラブを紹介します。
スリクソンZX5ドライバーの特徴
ZⅩシリーズは前作で一定の評価を得たカーボンクラウン採用のコンポジットヘッドを継承した上に「REBOUND FRAME」という新機能を搭載しました。
この「リバンドフレーム」とは、フェースをカップ構造にして一体化してソールとクラウンまで被せるような仕組みとすることで「たわみ」の支点がボディ側(後方)にくるようにすることです。
その間の剛性を高いエリアと低いエリアと交互に「4層にした構造」をいいます。
これにより反発エリアの拡大と高初速を実現しています。
スリクソンのキャッチコピーは
あなたのエネルギーをインパクトでヘッドに集中させることで、かつてない飛距離を生み出す新開発「REBOUND FRAME」搭載。
勝利を手にするために。Speed〈スピード〉へのこだわりを追求したスリクソン ZX ウッド誕生。
です。
松山英樹プロも久しぶりにスリクソンを採用しましたね。
スリクソンの公式youtube
前作で好評だったライトウェイトカーボンクラウンを今作でさらに改善したことでさらなる深重心設計、高慣性モーメントも獲得しています。
「スリクソンZⅩ5」と「スリクソンZⅩ7」ともに基本構造は同じで体積は460CC、弾道調節機能が付きます。
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スリクソンZX5ドライバーの特徴
スリクソンZⅩ5はソール後方に1か所のウェイトを配置して、より深重心で高い慣性モーメントを持ち、しっかりとつかまる直進性の強い高弾道が特徴になります。
スペック
ライ角:59度
長さ:45.25インチ
重量:304g
価格:72600円
発売日:2020年10月17日
逃げ顔で構えた時に左に行かない安心感があります。球が楽に上がり、左右のブレがなく直進性が高いです。
松山英樹プロが久しぶりにスリクソンZX5を使っています。アマでも打てるプロモデルです。
スリクソンZX7ドライバーの特徴
スリクソン「ZⅩ7」はZⅩ5とは異なりソールのトウ、ヒールに2か所にウェイトが設置され、ヘッド形状もZⅩ5に比べてややディープバックになっています。
こちらはソール部の2か所のウェイトによってドロー、フェードの調整が可能となることで操作性を与えています。
ZⅩ5とZⅩ7で、ヘッド形状をはじめ前作ほどは明確な性格分けをしておらず、好みのヘッドを選ぶことで最適なスピン量と飛距離がもたらされるよう設計しています。
スリクソンZXフェアウエイウッド
ヘッドのシャロー化による低重心設計とフェースの薄肉化による高い反発力で、より高い弾道で大きな飛びを実現しましたのが「スリクソンZXフェアウエイウッド」です。
特徴はシャロ―化で従来モデルと比べて4.0㎜シャロ―ヘッド化することで重心位置を低くすることができました。
スリクソンZXアイアンの特徴
一方、ドライバーに比べてはっきり明確に性格が異なるのがアイアンです。
ポケットキャビティ構造をもつ「ZⅩ5アイアン」と、キャビティ構造の「ZⅩ7アイアン」です。
スリクソンZX5アイアンの特徴。
「ZⅩ5アイアン」はバックフェース側のトウ部分を厚くした形状により方向性に寄与する慣性モーメントの拡大を図っていることがわかります。
そしてスリクソンも、人工知能がデザインしたフェース、打点分布に合わせた「最適フェース肉厚分布設計」である「メインフレーム」を搭載しました。
また、フェース周辺に「スピードグルーブ」と呼ばれる溝を配したことでフェース面が良くたわんで反発力が向上し、飛距離につながります。
スッキリとシャープな形状ながら、飛び系アイアンとなったのが「スリクソンZⅩ5」です。
スリクソンZX7アイアンの特徴。
スリクソンZⅩ5アイアンは飛びにこだわったアイアンですが「スリクソンZX7アイアン」は、
オーソドックスなキャビティ構造ながらショットのばらつきを抑えて安定性と操作性にこだわったのが「ZⅩ7アイアン」になります。
操作性の良さを感じさせるやや小ぶりなヘッドの3番から7番まではトウ部分に比重が重いタングステンニッケルウェイトを埋め込むことでフェースの返りすぎを抑えて操作性を向上しています。
ソール形状はスリクソンシリーズ伝統の「VTソール」のバウンスフローをさらに見直し、さらにトウとヒールに段差を設けた「ツアーVTソール」を採用することで全番手で安定した抜けの良さを実現しました。
また、フェース裏面には打点付近を肉厚化することで柔らかい打感も獲得しており、フェースが返りづらく抜けが良いという、プロ・上級者が求める要素を盛り込みました。
スリクソンZX Utlityの特徴
ZⅩユーティリティには2種類を用意しています。
いわゆるアイアン型のユーティリティと、ダンロップがハイブリッドと呼ぶ、ウッド型のユーティリティです。
スリクソンZXユーティリティの特徴
「スリクソンZXユーティリティ」は中空構造、やや厚めのトップブレードで、こちらも人工知能がデザインしたフェースである「メインフレーム」を搭載しています。
高比重のタングステンを配した低重心設計と、高反発のフェースとによって高打ち出しを可能にしています。
アイアン型ではありますが、こちらもターゲットに対して構えやすく、抜けの良さも確保しています。
スリクソンZXハイブリッドの特徴
スリクソンZXハイブリッドに関してもグースを小さめに設定し、トウ側の輪郭をやや直線的にすることでアイアン並みのターゲットに対する構えやすさを実現しています。
ヘッド形状は丸みを帯びたユーティリティ形状ですが、細かい部分ではプロが構えやすい形状になっています。
弾道調整機能はついておらず、ソール形状からはややドロー寄りの設計になっているものと思われます。
まとめ。
ZⅩシリーズは反発規制に対する安全値をみ過ぎた前作の反省から、ダンロップも人工知能を導入して「規制ぎりぎりの反発係数」を手に入れたようです。
もともとヘッド形状には定評がありましたので、ようやく他社に伍して戦えるクラブになったということです。
一方でプロでもやさしいクラブを使いたいという要望にも応えたクラブですので、特に「スリクソンZⅩ5」であれば、ある程度振れる人ならレベルを問わず使えます。
もう一つのスリクソンの特徴である「飛距離と打音と打感の一致」は想像以上にメンタルを刺激します。
このあたり、日本人を知っているダンロップのもう一つの良さになりますので、是非試打してみる価値はあります。
現役時代はNHKETVの外部契約として
中嶋常幸プロや藤田寛之プロ、今田竜二プロの男子ゴルフと
森口祐子の「女子プロに学べ」のゴルフ理論を番組化しました。
番組終了後は、ゴルフクラブ販売のライターと一緒に
独自取材でブログ運営しています。