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力勝負で世界と互角に戦える、はじめての日本人男子プロゴルファーの松山英樹。方向性を重視するためドライバーを「振りすぎない」ようにして、それでも304ヤードの平均飛距離を誇ります。

 

2011年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」を史上3人目のアマチュア優勝で飾り、2013年にプロ入り後は2014年に活躍の米国ツアーに移し、以後世界を舞台に活躍しています。

松山英樹のクラブ別スイングを知る。


出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E6%9D%BE%E5%B1%B1%E8%8B%B1%E6%A8%B9&imageId=227284
早くから米国ツアーを目標にして体幹を中心に鍛えあげてきた結果として一回り大きくなって渡米した松山英樹プロ。

 

その松山英樹のスイングは、テークバックまでとダウンスイング以降でほとんど変わらないスイングプレーンと、どっしりとした下半身と上半身のブレない捻転をもたらしています。

 

松山英樹のスイングの特徴は「不動の顔の向き」と「トップの間」にあります。

松山英樹のスイング。ドライバーショット

テークバックからトップオブスイングまで、右の太ももが左右にまったくブラさずに腰をその場で捻転させます。肩回転でテークバックに入りながら上半身が約90度になるまで深く捻転させてからトップで一瞬間を作ります。

 

最大限パワーが溜まった状態からダウンスイングでは腰の捻転から始まり身体をわずかに沈めながらテークバックと同じスイングプレーン上をクラブが降りてきます。

 

その間、アドレスでセットした顔の向きがほとんど変わらずにスイングできるのも再現性を助けており、松山英樹の強みです。

 

アマチュアが見様見真似でやると首筋を痛めてしまいますので気をつけて下さい。

 

全身をロスなく使ってシンプルにその場で捻転を利用して振って行く、再現性が高いスイングの持ち主です。

松山英樹のスイング。使用ドライバー

こういったパワースイングではシャフトとの相性が大切です。松山英樹が選んだのはグラファイトデザイン社の「ツアーAD XC」シリーズです。

 

ハードヒッターに人気があった「ツアーAD BBシリーズ」の後継モデルで性格も同じく強いしなり戻りと強烈な手元調子の叩けるシャフトです。

 

BBとの違いは素材を変えており、シャフトの潰れを抑制して打点のバラツキを抑えることに成功していることです。

 

スイング的にもこのシャフトが求めるタイプであり、松山英樹にはベストマッチであり、気持ちよく振り切れているものと思われます。

 

松山はこれの80g台の、硬さがTXを使用していますので、アマチュアが振ってもしなりを感じられないレベルだと思います。

 

ヘッドは2020年はテーラーメイドのニューモデル「SIM」シリーズの中でもやさしい部類に属するヘッド体積460CCの「SIM MAX」のロフト9度を使用しています。

 

SIMドライバーの詳細はこちら(この記事から飛びます)⇒ドライバーの選び方。テーラーメイドSIMシリーズの特徴

 

直前まで使用していたテーラーメイド「M5」と比較してアマチュア向けによりやさしさを追求しているSIMMAXへ変更していますが、

 

これはヒール側の計上が絞られてシャープなイメージが湧くことと、柔らかい打感、低重心化していることにより強振しても吹け上がらずに低スピンのボールが打ちやすいことにあると思います。

 

しかしながら、2年間で10モデルを変えている松山英樹ですので、SIMMAXがエース機となるかは少し様子を見ないと何とも言えません。

 

2020年1月の米ツアーウェイストマネージメントフェニックス・オープンではスタート前にSIMMAXを破損してしまい、急遽前使用の「M5TOUR」に戻しています。

 

ドライバーに関しては、まだ、松山英樹が課題とすることと、イメージとが合致していないものと思われます。

松山英樹のスイング。アイアンショット

アイアンもドライバーと同様にその場で捻転して振っていく、再現性が高いスイングとなっています。

 

やや広めのスタンスから左腕とクラブが一直線のまま腰の位置まで上がり、そこからコックを入れてタメを作ります。

 

トップではわずかに間を置いてから腰のひねり戻しでダウンを開始し、タメを作ったままインパクトを迎えます。

 

強く打ち込むのではなく、どちらかというと払い打つように振っていくのはあらゆる芝質に対応するための米国向けのスイングです。

 

2020年のドライビングディスタンス45位、FWキープ率127位ながら、平均ストローク7位、パーオン率13位という成績にもアイアンの正確さが表れています。

松山英樹のスイング。使用アイアン

ドライバーとは逆に、アイアンは契約メーカーダンロップの「スリクソンZ-フォージドアイアン」を4番から9番まで入れています。

 

マッスルバックながら大き目のヘッド、トウ側が立っているのでボールのつかまりもよさそうなイメージが持てるアイアンです。

 

ヘッド素材は多くのアイアンのヘッドに採用されている、S20Cという軟鉄で、柔らかい打感が特徴です。

 

松山英樹としては弾きの良さでボールスピードを上げる事よりも、距離と球筋を完璧に自分でコントロールすることをイメージしています。

松山英樹のスイング。アプローチ

松山のアプローチはピッチエンドランが基本スタイルになります。

 

スタンスはスクエアか、ライによってはややオープンに構えますが、両肩が結ぶラインは目標に対してスクエアに構えます。

 

スイングはハンドファーストを作らず左腕とシャフトが一直線になるイメージで、左右対称の振り幅、テークバックからフィニッシュまで同じ力加減で振ります。

 

この振り方であれば必要以上に飛びすぎることもなく、リーディングエッジがもぐりすぎたりせずに、安定した距離と方向性が出せるはずです。

 

アマチュアでも練習すれば身につくスイングですのでぜひとも真似してみたいです。

松山英樹のスイング。使用ウエッジ

ウェッジは「クリーブランドRTX4フォージドウェッジ」でロフトは52度、56度、60度の3本でセッティングしています。

 

閉じても開いても使いやすく、不用意なバックスピンがかからないことと柔らかい打感がプロに好まれるオーソドックスな形状のウェッジです。

松山英樹のスイング。パッティングスタイル

松山英樹のパッティングスタイルです。

出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E6%9D%BE%E5%B1%B1%E8%8B%B1%E6%A8%B9&imageId=227120
特徴的なのは、両足のつま先を内側にした、ややワイドスタンスと左足体重、そしてショルダーストロークです。

 

肩幅よりも広いスタンスにすることによりボール位置が左目の真下になります。つま先を内側に絞ることで左右の体重移動を防いでいます。

 

そしてヘッドを低く引き、低く出すことで安定した転がりを実現しています。一度決めたらルーティンとしてすんなりセットアップできる、とても再現性が高いショルダーストロークであるといえます。

 

距離感が合わない、ショートもオーバーもあるというアマチュアが真似してみたい松山英樹のパッティングスタイルです。

松山英樹のスイング。使用パター

2020年の松山英樹の愛機はプロ使用率も高いスコッティキャメロンの、「ニューポート2プロトタイプ」を使用しています。

 

オーソドックスなブレードタイプのパターで303ソフトステンレスの削り出しです。

 

一貫した打音と、ソフトな打感が安定した距離感を生み、ソールのトウヒール双方に組み込んだタングステンウェイトがスイートエリアを拡大しています。

 

オートマチックに打つよりも、打ち手の微妙な感性によく応えてくれるところが、プロに愛される所以であります。

 

松山英樹のセッティングの詳細はこちらから⇒松山英樹のクラブセッティング2020

松山英樹のクラブ別スイングを知るのまとめ

パワーの米国、小技の日本という構図を始めて打ち破り、パワー勝負で世界と互角に戦う松山英樹です。

 

早くから米国ツアーを見据えて身体づくりをしてきたので、プロ入り時から二回りも身体が大きくなって渡米しました。

 

ただ、その場で身体を捻転し、上半身と下半身の捻転差をエネルギーに変えていくという、基本はいたってシンプルで理にかなったスイングです。

 

しかもドライバーからパターまで一貫していることは非凡な才能と努力の賜物だと思います。

 

米国ツアー参戦後に変わったことは、ドライバーのヘッドを弾き系のものから柔らかい打感のものへ変更して試していることにあります。

 

2年間で10本を変えているのは松山英樹が求める柔らかさ、これはおそらく出玉のコントロールが可能なヘッドを探しているのかもしれません。

 

狙った距離と方向を両立させるという、もう一段高いレベルを目指している松山英樹の今後の活躍に期待したいです。