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小平智のスイング。クラブを知って小平のスイングを見る

日本人プロ

飛んで曲がらないショットメーカーといえば小平智の名が挙がります。

 

2010年にプロ入りすると国内メジャートーナメント3勝、通算7勝の実績をもって米国ツアーに参戦して3年目を迎えています。

小平智のスイング。クラブを知って小平のスイングを見る。

小平智のスイングをひとことで言えば、基本に忠実なスイングであるということです。基本に忠実であるがゆえに「綺麗なスイング」と評されます。

出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E5%B0%8F%E5%B9%B3%E6%99%BA&imageId=225129

小平智のスイング。ドライバーショット

肩幅のスタンスで、右ひざの位置を変えずにバックスイングから腰をひねり戻しながらダウンに入ってインパクトでは右に少し体重を残して方向性を確保しつつ大きなフォローでフィニッシュまでいきます。

 

渡米後はトップでやや沈み込み、インパクトでは左足が浮くくらい伸びあがってパワーをボールに伝えます。

 

これは今はやりのGGスイングではなく、日本人の平均的な172センチという身長でさらに飛距離を出すために考え出したスイングだと思います。

 

基本通りの一軸スイングなので、伸びあがっても方向性が狂わないフォームになっています。

 

このスイングであれば、叩きにいけるかよりも、左を恐れずにトップからスムーズに振り切れるかどうかが重要な要素になります。

小平智のスイング。使用ドライバー

ドライバーは契約先のプロギアの「RS-Fドライバー」を、44.25インチと短くして使用しています。

 

プロギアのアスリート向けメインモデルの「RS」シリーズで、フェードボールを打ちたいゴルファー向けの「RS-F」は適度なつかまりの良さを持ちつつ左のミスの心配がないヘッドになります。

 

ただし小平智のヘッドは2020年モデルのプロトタイプで「RS-Fプロトタイプ01」とメーカーが呼ぶモデルになります。

 

ヘッド体積は450CC前後で洋ナシ型の形状をもつ、チタンとカーボンの複合ヘッドです。

 

ソールの中央部の前後にウェイトを装着しており、これはキャロウェイエピックフラッシュサブゼロに近い、やや浅重心となり、ロースピンタイプのヘッドになっていると思います。

 

ロフトは10.9度と男子プロにしてはやや多めのロフトになります。シャフトはツアーADクワトロテック75Xを44.25インチにして使用しています。

 

強烈な先調子のシャフトで、叩きに行くというよりタメてタメて解放してやるスインガーにはシャフトの走りが体感でき、気持ちよく振り切れます。

 

テークバックからフィニッシュまでしっかり振り切りながら左へのミスを回避しつつ、ボールを捉まえてロースピンで飛ばすイメージを持っていることが判ります。

小平智のスイング。アイアンショット

小平智のアイアンはこれも基本に忠実なスイングになっています。

 

背骨に軸を据えたような一軸で、グリップを含む上半身には全く力が入っていないようなスムーズなスイングをします。右の太ももをほとんど動かさずに壁をしっかりと作ります。

 

両肩の回転だけでクラブを上げていきます。

 

コッキングはクラブの重さでヘッドが下がる分だけ、自然に行っています。ダウンからは左肩を上げないようにしながらシャローで振っていきます。

 

インパクトまで頭は動かさずに、クラブに振られるように大きなスイングアークでフィニッシュまで振り切ります。アマチュアが真似してみたいスイングです。

小平智のスイング。使用アイアン

契約先のプロギア「TUNE 01 CB」アイアンを使用しています。プロギアのヘッド単体で発売しているセミオーダーアイアンです。

 

大きすぎず、小さすぎないヘッド、わずかなグースネック、適度に厚みのあるトップブレードがシャープな印象ながら打感が柔らかく、やさしさも感じさせるヘッドです。

 

7番でロフト33度と今どきのアイアンにしてはロフトが寝ていますので、しっかり打てるプレーヤーには狙った距離、つまり飛びすぎない安心感が持てます。

小平智のスイング。アプローチ

ピッチエンドランを基本にしています。アプローチもオーソドックスに、ややオープンスタンスで、ボールは右足内側にセットして左腕とシャフトを一直線に構えます。

 

こうして予めハンドファーストに構えると、手首の角度を変えずにヘッドを低く出します。この間、頭は上げないように注意して打ちます。

 

打ち出しの高低はフェースを被せて対応しています。シンプルを旨とした、真似したいスイングです。

小平智のスイング。使用ウエッジ

ウェッジもプロギアの「iDnablaTOURWEDGE」のプロトタイプを使用しています。オーソドックスな顔つきのフェースでトップラインからネックまで膨らみすぎず、すっとターゲットに向かって構えられます。

 

リーディングエッジも丸みを帯びて、ボールを拾い易そうな顔つきです。ソール後方を少し削ることによって、開いても閉じても抜けがよさそうなイメージを持てます。

 

重心高19.5ミリですので、ピッチエンドランを基本とする小平のスイングの感性には合っていると思います。

小平智のスイング。パッティングスタイル

出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E5%B0%8F%E5%B9%B3%E6%99%BA&imageId=223364

小平智は右手を使って打ちます。

 

スタンスはスクエアに取り、前傾はやや深めに、右手のひらとフェースを合わせて一体化して、右手でタッチを合わせる、いわば感性のパッティングをします。

 

そのため、肩のラインは少し開いて右手でフォローを出しやすく構えます。

 

ただ、感性が入る分、調子が悪くなると微妙に前傾が変わったりしてボール位置が狂うこともありますので、アマチュアは現在主流の肩ストロークでオートマチックに打つ方が狂いは少ないかもしれません。

小平智のスイング。使用パター

小平智のパターはスコッティキャメロンですが、「TourONLY PROTO」、すなわち完全なプロトタイプですので市販はされていません。

 

ヘッドを見る限りではピンタイプの「GSSニューポート2」に近いモデルのようにも見えます。右手の感性でタッチを合わせる小平にはピン型があっています。

小平智のスイング。クラブを知って小平のスイングを見るのまとめ

基本に忠実で、オーソドックスなスイングの中にも米国で戦うために、やや右に体重を残し、地面の反力を利用するなど飛距離にも工夫を重ねている小平智のスイング。

 

クラブを振り切ることを最も大切にしているであろうスイングは見ている方にも躍動感が伝わります。

 

米ツアーでの2勝目が待たれるところです。期待しましょう。

 

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